庭への散水だけでなく、トイレなどの生活用水にも雨水を再利用するのであれば、1トン、2トンを超えるような大容量の雨水再利用貯留タンクシステムが必要になってきます。この場合の維持管理には、ドレン管やオ−バ−フロ−管などの通気部分に防虫網などを取り付けることによって、ボウフラや蚊の発生を防ぐことができます。一般家庭における200L未満程度の雨水再利用貯留タンクでは、雨水の使用の回転が早くすぐに使い切ってしまうため、雨水タンク内に雨水が長期間貯留することがないので、蚊の発生は心配しなくてもよいでしょう。
下水道料金の仕組みは、水道使用量によって計算されますので、雨水を再利用すれば理論上は下水道料金も少なくてすむはずです。しかし、雨水貯留タンクに貯留された雨水をトイレや洗濯などに再利用し、それを下水道に排水した場合は、井戸水の場合と同様、流量計を付けて雨水の使用・排水量を測り、その分を下水道料金に上乗せされることになっています。この場合でも、雨水を庭の散水に使うなどして下水に流さない場合は、料金はかかりません。
また、かつて浄化槽を使用していた家庭が水洗化によって不必要になったものを、雨水再利用貯留タンクシステムへの転用する際に助成金を出しているところがあります。各地の市町村でも浄化槽の雨水貯留タンクの転用に助成金を出しているところも結構たくさんあるので、転用を考えている場合にはお住まいの市町村に問い合わせてみてください。この場合、浄化槽の雨水貯留タンクの転用に際には、それまでのし尿をバキュ−ムカ−などで汲み出し、内部を綺麗に水洗いし、場合によっては薬剤で消毒します。その後に、雨水を溜め始めてからしばらくは植木などの散水だけに使用して、タンク内の水交換を繰り返すことで、雨水再利用貯留タンクシステムとして十分に使用することができます。
雨水再利用貯留タンクシステムの容量の目安は、どのように雨水を利用するかによって必要量がまったく変わってきます。例えば、オフィスビルのような建物でトイレの洗浄水として使うには、集水面積の10分の1程度の容量が必要になります。個人住宅では、4人家族で10トン程度のタンクを設置すると、生活雑用水の約80%が賄えます。また、2トンのタンクで大人2人分の水洗トイレの水をすべて賄っている例もあります。植木への散水程度に雨水を利用するのであれば、それほど大容量のタンクは必要ありません。


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